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SDGs目標2「飢餓をゼロに」とは?基本情報から目標達成のために行われている3つの取り組み

世界各国ではSDGs(持続可能な開発目標)で発表されている17の目標を達成するために様々な活動が行われています。


今回はそのSDGsに掲げられている目標2の「飢餓をゼロに」について詳しく説明します。

 

SDGs17の目標とは

SDGsとは2030年までに世界中のみんなで協力してより良い社会を作りましょうと国連で定められた目標です。


その目標には社会課題を大きく分けた17の目標が存在しており、今回はその目標のうちの目標2「飢餓をゼロに」にフォーカスした内容をお届けします。


また、17の目標にはさらに社会課題を細分化した169のターゲットも定められています。


SDGsに掲げられている17の目標と169のターゲット全てを知りたい方はこちらからご覧ください。


こちらがSDGs17の目標です。

1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレをみんなに
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさを守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう


 

SDGs目標2「飢餓をゼロに」の具体的な内容

それでは次にSDGsの目標2「飢餓をゼロに」に記載されている具体的な社会課題と解決方法をご紹介します。



2.飢餓をゼロに

飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

2.1 2030年までに、飢餓を撲滅し、全ての人々、特に貧困層及び幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食料を十分得られるようにする。

2.2 5歳未満の子供の発育阻害や消耗性疾患について国際的に合意されたターゲットを2025年までに達成するなど、2030年までにあらゆる形態の栄養不良を解消し、若年女子、妊婦・授乳婦及び高齢者の栄養ニーズへの対処を行う。

2.3 2030年までに、土地、その他の生産資源や、投入財、知識、金融サービス、市場及び高付加価値化や非農業雇用の機会への確実かつ平等なアクセスの確保などを通じて、女性、先住民、家族農家、牧畜民及び漁業者をはじめとする小規模食料生産者の農業生産性及び所得を倍増させる。

2.4 2030年までに、生産性を向上させ、生産量を増やし、生態系を維持し、気候変動や極端な気象現象、干ばつ、洪水及びその他の災害に対する適応能力を向上させ、漸進的に土地と土壌の質を改善させるような、持続可能な食料生産システムを確保し、強靭(レジリエント)な農業を実践する。

2.5 2020年までに、国、地域及び国際レベルで適正に管理及び多様化された種子・植物バンクなども通じて、種子、栽培植物、飼育・家畜化された動物及びこれらの近縁野生種の遺伝的多様性を維持し、国際的合意に基づき、遺伝資源及びこれに関連する伝統的な知識へのアクセス及びその利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分を促進する。

2.a 開発途上国、特に後発開発途上国における農業生産能力向上のために、国際協力の強化などを通じて、農村インフラ、農業研究・普及サービス、技術開発及び植物・家畜のジーン・バンクへの投資の拡大を図る。

2.b ドーハ開発ラウンドのマンデートに従い、全ての農産物輸出補助金及び同等の効果を持つ全ての輸出措置の同時撤廃などを通じて、世界の市場における貿易制限や歪みを是正及び防止する。

2.c 食料価格の極端な変動に歯止めをかけるため、食料市場及びデリバティブ市場の適正な機能を確保するための措置を講じ、食料備蓄などの市場情報への適時のアクセスを容易にする。


 

飢餓とは?

飢餓って日常的にはあまり聞かない言葉ですよね。飢餓とは、十分な食べ物が食べられないことから栄養不足や健康体を保つことができなくなった状態のことをいいます。


国際連合センターが発表している持続可能な開発目標(SDGs)の報告2019では2017年時点では、世界中で約8億2,100万人が飢餓状態に陥っており、2015年の7億8,400万人より3,700万人も増加していると報告されています。


また、約8億2,100万人という数は世界人口の9分の1の割合で、その中でも飢餓に陥っている地域は3分の2がサハラ以南のアフリカと南アジアが占めています。



 

飢餓が起こる理由

そもそもなぜ飢餓は起こるのでしょうか。


原因としては様々あるのですが、そのうちの一つは自然災害が影響しています。


飢餓が深刻な地域の多くは自然災害が発生しやすい場所といわれており、自然災害により農作物や田畑に被害が及び、食料を確保することが難しくなっているのです。


また、紛争により自然災害と同様なことが起きることや、途上国の農業技術が低いという課題もあります。


さらに、世界人口はこれからも増加し続けるため、2050年の世界の食料需要量は2010年と比べると1.7倍になると言われています。


つまり、飢餓が起こる大きな原因は自然災害や紛争、途上国の農業技術だと言えます。それらを早急に解決しなければ、人口の増加に対し食料供給量が間に合わなくなってしまいます。


 

飢餓をゼロにするための3つの取り組み

上記で述べたように、SDGs目標2の「飢餓をゼロに」は世界中でも深刻な問題になっています。その社会課題を達成するために現在、行われている取り組みを3つご紹介します。


国連世界食糧計画(WFP)による食糧支援

国連世界食糧計画(WFP)とは、自然災害や紛争などから食料が不足している地域へ緊急支援を行うなどをしている世界最大の人道支援機関です。


2016年には60カ国、1640万人へ学校給食の支援を行い、2015年のネパール地震では、190万人への食糧支援や農地整備に必要な金額の寄付なども行なっていました。


途上国への農業支援

飢餓をなくすためには食糧生産を増やさなければなりません。


そのため、様々な国が途上国へ農業支援を行なっているのですが、今回はデンマークの事例をご紹介します。


デンマークでは世界30カ国以上に拠点を持つバイオテクノロジー企業であるクリスチャン・ハンセンがケニアへの農業支援を行なっています。


具体的に、クリスチャン・ハンセンの植物防疫製品をケニアの農業市場へ導入し、農作物の収穫量を10%増やす貢献などをしています。


先進国の食品ロス対策

世界中では飢餓で苦しむ人がいるのに対し、先進国ではまだ食べられるのに捨てられてしまう食品、いわゆる「食品ロス」が問題となっています。


日本では、年間2,550万トンの食品廃棄物等が出ていおり、そのうちの食品ロスは612万トンです。


612万トンを一人当たりで計算するとだいたいお茶碗一杯分のご飯の量に相当します。つまり、日本国民が毎日おにぎり1個分をごみ箱に捨てていると計算できます。


また、612万トンは世界中で飢餓に苦しむ地域への食糧援助量(平成30年で年間約390万トン)の1.6倍に相当します。


日本では食品廃棄物を少しでも減らすために、安全に食べられるのに流通に出すことができない食品を施設や団体、困窮世帯に無償で提供する活動を行なったり、フードシェアリングサービスを展開している企業もいます。


しかし、まだ食品廃棄量が多いのも真実です。それを解決するためには、私たち一人ひとりが食べ物に対して考えを改めなければいけません。



 

まとめ

世界では、約8億2,100万人が飢餓状態になっており、その大半をサハラ以南の南アフリカと南アジアの地域が占めています。


SDGs17の目標、目標2「飢餓をゼロに」を達成するために食糧支援や、食品生産を持続させるための農業技術支援、先進国で問題となっている食品ロスへの対応などが行われています。

 

最後に

弊社では国際社会の共通目標「SDGs」を子ども達へ理解してもらい、課題をどう解決するかを考えるワークショップを行なっています。


FROGS版SDGsワークショップ

弊社のSDGsワークショップでは、小学校高学年以上の学生向けのグループワーク形式のワークショップを行なっております。

まず、SDGsについてや、17の目標を子供達にも分かりやすく説明した上で「2030年、幸せな社会とは何か?」という問いを子ども達に考えてもらいます。

その後、自分たちが求める幸せな世界はSDGs17の目標のどれに当てはまるか、またそれを実現させるには今現在どのような課題があるのか、それをどう解決するかまでを考えてもらい、最後には発表をしてもらいます。

このように今起こっている課題に対して、自分だったらどのように解決するかを考えてもらうことで、課題を「自分ごと」にし、行動を促すワークショップとなっています。

2019年1月に行なったSDGs研修では、子ども達メインのワークショップに保護者も混ざって一緒にワークショップを行いました。


そこでは、子ども達、保護者が考える2030年の幸せな世界について議論していました。このようにFROGSでは、子どもと大人が混ざってワークショップを行う研修もご用意しております。

また、その様子を沖縄地元紙の琉球新報さんがまとめてくださったのでぜひ、こちらからご覧ください。

弊社のSDGsワークショップについて気になった方は、各種研修紹介ページからお気軽にお問い合わせください。



参考

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